4月16日(火)の全校朝会でお話したことを紹介します。
ノーチャイムで毎日生活している六中生。しかも3分前には集合、着席ができています。
当たり前にできている姿は迫力があります。そして、時間を守ることがきちんと身についている姿はとても美しく見えます。
その、迫力があって、美しい六中生の姿を見て、向田邦子さんのエッセイ「父の詫び状」の中に収められている「お辞儀」という作品を思い出しましたので一部を紹介します。
10年間に間違い電話を含めてユニークなものも多かったが、私が一番好きなのは初老と思われる婦人からの声であった。
「名前を名乗る程の者ではございません」
品のいい物静かな声が、恐縮し切った調子で続く。
「どうも私、間違って掛けてしまったようでございますが。―こういう場合、どうしたらよろしいんでございましょうか」
小さな溜息と間があって、
「失礼致しました。ごめん下さいませ」
静かに受話器を置く音が入っていた。
たしなみというのはこういうことかと思った。この人の姿かたちや着ている物、どういう家庭であろうかと電話の向こうの人をあれこれ想像してみたりした。
お辞儀の綺麗な人に違いないと思った。
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校長室清掃を担当している5人の3年生に、関連資料を置くコーナーの名前を考えてもらいました。その案を基に「思いを紡ぐ場」と名付けました。足を運んでみてください。
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